■心身医学が心療内科の原点・基礎
心療内科には母体となる医学があります。
それが、タイトルにもある「心身医学」です。
心身医学は、ドイツで誕生した医学です。
その後、アメリカに渡り、精神分析専門の精神科医によって発展しました。
それは現在アメリカでリエゾン医学という方向へと発展しています。
リエゾン医学とは、患者が抱える精神的な問題に対し、身体の診療科との相談と連携(Liaison:リエゾン)をベースとして、診療を行う精神医学の分野です。
■ドイツの場合
ドイツでは、精神科や内科とは別に、全ての医学部と医科大学に心身医学科が設置されています。
医者を目指す全学生に心身医学の教育が義務づけされています。
当然、医師の国家試験にも心身医学の問題が出題されています。
■日本の場合
日本では、内科医が中心となり、産婦人科医、小児科医、麻酔科医などの身体科医と共に発展してきました。
日本で一番最初に心療内科が誕生したのは、九州大学の医学部です。
「心療内科」という名称の科は日本にしかありません。
(驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね)
ドイツのように心身医学によるアプローチをそれぞれの科で行えれば理想的だと思います。
心療内科とは、このような医学、医療を内科で行う科のことです。
心身医学が母体になって発展してきたということを、ご理解くださいませ。 |
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